パナマ文書隠蔽に必死な中国

4 月20 日、「B20(ビジネス20)」が活動停止に追い込まれていることが分かった。今年から中
国は20 カ国・地域(G20)の議長国となり、反汚職活動などを推進する「B20」の運営も任され
ていた。責任者となっている中国国営の中国国際貿易促進委員会(CCPIT)は、活動休止の理由
について口を閉ざしたままである。
ここ数年、中国政府は全土を挙げて「聖域なき」汚職撲滅運動を行っていた。しかし2016 年
4 月3 日に機密の金融取引文書、通称「パナマ文書」が公表されてから、中国の態度が豹変した。
なぜならば、習近平国家主席の義兄、劉雲山氏(序列5 位)の義理の娘、筆頭副首相の張高麗氏
(序列7 位)の義理の息子の名前がリークされていたからだ。
過去のメンバーでは故毛沢東主席の孫の夫や故胡耀邦総書記の息子の名前が入っている。その
他多くの高級官僚の名前がぎっしりと詰まっているのだ。
これまで国民に向けては、重慶市の薄熙来・前書記(前政治局員)、中国共産党中央統一戦線
部長の令計画氏、そして周永康・前共産党政治局常務委員、中央軍事委員会副主席を務めた徐才
厚氏らを汚職摘発し、「トラからネズミまで」と言われるほど高級官僚や地方官僚の汚職にも厳
しく対処してきた。
しかし「パナマ文書」には、汚職摘発の指導者である習近平政権に近しい大物政治家の名前が
掲載されていた。中国政府は「パナマ文書」は国家の運営に大きな影響を与えかねない出来事と
受け止め、すぐに情報統制を行い、パナマ文書は中国本土では閲覧できなくなっている。
そして今回の「B20」の打ち切りである。自分達の利権を邪魔するものには早々にくさびを打っ
ておこうとの判断だ。また中国が「賢い」のは、先進国クラブである経済開発協力機構(OECD)
には依然として加盟する気配がないことだ。オブザーバーという立場を明確にし、先進国クラブ
の規則に束縛されない方法をとっている。オブザーバーという立ち位置で、「先進国クラブから
の仲間はずれ」も防御している。
中国政府・当局による情報統制と金融管理は益々強くなっていきそうだ。人民元改革も株式市
場改革もそう簡単には進まないだろう。

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