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オバマ大統領はバブル容認

2010/12/28

中間選挙に大敗後、オバマ大統領は共和党政権の政策をほぼ丸のみした。カネ持ち優遇という批判の多い「ブッシュ減税」を2 年間延長してしまった。
このことは来年の相場を占う上で非常に重要な決定といえる。何しろ年間1100 億ドル規模の減税になるからだ。
発表後、米国債価格が急落。逆にリーマンショック後の金融緩和局面で一時は2.0%台まで低下した利回りは3.5%近辺まで上昇した。
今後は住宅ローン金利やクレジットカードローン金利が上昇して個人消費にも悪影響が出るだろうが、目先は減税によって2011 年の米経済を0.5 - 1%押し上げる効果が期待できる。
なぜオバマ大統領は否定し続けたブッシュ前大統領の政策を引き継ぐのか? 来年景気回復が実現できなければ、2012 年の大統領選挙における再選はあり得ない。そこで失敗した時に備えて「1100 億ドルの減税を行った」という言い訳を用意し、責任をFRB の金融政策に転嫁しようというのである。
このあたりは「大臣に一任していることであり、全て任せてある」と言い訳する、支持率が急落しているどこかの国の政権と同じ構図。責任をなすり付けられるFRB は、なりふり構わず量的緩和を継続せざるを得ない。それが12 月21 日のNY株の2 年4 カ月ぶりの高値更新となって現れたのである。
しかし副作用も避けられない。オイル価格が上昇し、1 バレル= 90 ドル台乗せは、来年に向けて世界経済の波乱要因になる。すでに先進各国の金融緩和によって商品バブルの芽が顕在化しているが、オバマ政権としては新興国・商品バブルやインフレのことなど「知ったことではない」のだ。
オバマ政権のばら撒き、FRB の量的緩和の継続でバブル相場による弊害が貧困国を中心に実体経済を不安定なものにするだろう。来年は、ゴールドや原油価格に要注意だ。

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