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国債の利回り2%が金融危機の引き金

2011/04/10

日本の長期債務残高は870 兆円あり、GDP 比180 %程度となっている。アメリカの95 %、破綻寸前のギリシャの70 %程度と比較すると、日本の借金の異常な多さが理解できる。そして日本の長期債務残高の大半が国債である。
リーマンショック時には一時0.8 %まで利回りが低下(価格は上昇)した10 年物国債の利回りが4 月8 日、1.3 %台に乗せた。ここで金利負担の意味を考えたい。
借り手(国)は国債を発行して資金を集めて利息を払う。1 億円の国債発行に対して年利0.8%のときは80 万円支払っていた。今、1 年に130 万円を支払わなくてはならない。
年利が仮に2 %まで上昇すれば、理論的に新規の国債発行に掛る費用(利息)は年200 万円となる。リーマンショック時と比較すると2.5 倍の利払い額だ。
当時日本銀行が市中の銀行にばら撒いた20 - 30 兆円は、企業や個人への貸し付けには回らず、「安全資産」と言われる国債に向かった。その後の利回り上昇(価格は下落)によって、日本の金融機関が保有する142 兆円(10 年12 月現在)の国債の評価額が下落し続けている。
今後は大震災の復興費用に充てるために、数年に渡って国債の発行額が急増する。つまり国債の供給過剰⇒国債価格の下落⇒金利の上昇⇒景気の後退⇒格下げ⇒金融機関の経営危機に及ぶ可能性が高い。日本の国債は安全資産などではない。
それなのに過去20 年間に渡って日本政府、日本銀行、大手金融機関は国債投資という名の「投機」を続け“国債バブル”の様相を呈している。
もし国債バブルが弾けると、その衝撃は東日本大震災に匹敵するか、それを上回るものとなる。
日本政府は「想定外」という言葉は2 度と使えないことを肝に銘じておくことだ。