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モルガンスタンレーは大丈夫? 2011年11月26日号

2011/11/26

10 月31 日に米国の大手先物会社のMF グローバルが破たんした。株式市場は静かな展開となっ
ているようだが反応していないのではなく、「どのように材料を織り込んで良いのか分からない」
というのが本音のようだ。
MF グローバル社は自己資本の30 倍のレバレッジを効かせて保有していたイタリアやスペイン
の国債への投資が損傷して破たんに追い込まれたが、このことはレバレッジ経営が今でも欧米の
金融機関に根強いことを示している。欧米の金融機関はいつ「地雷を踏むのか?」と戦々恐々と
している状況である。
ユーロ圏発の「信用収縮」は既に始まっている。レバレッジと言えばヘッジファンドを連想す
るが、米先物商品取引委員会(CFTC)の統計では、商品18 品目のロングポジション(買いポジ
ション)が11 月15 日までの1 週間で10 %も減少し7 週間ぶりの大きな落ち込みとなっている。
欧米の金融機関による貸し渋りによって、金融機関がヘッジファンド会社に対して融資(ローン)
を躊躇している可能性がある。レバレッジ経営は投資銀行系の会社でも同じ動きが見られ、イタ
リアやスペインへの投資の多い米モルガンスタンレーも10 月3 日に付けた年初来安値の12.47
ドルに再度接近するレベルまで売られている。
欧米の金融機関は、今後リーマン・ショック後に怠っていたレバレッジ経営の改善を求められ
る上、自己資本の充実を求められる。株式市場における増資や資産の縮小(貸し出しの抑制)
は景気回復の足かせになることは間違いない。加えてユーロ圏で拡大が決定した欧州安定化基金
(EFSF)の増資の引き受け手に欧米の大手金融機関は応じなければならない。泣きっ面に蜂では
済まされない。

下落を続けるモルガンスタンレーの株価  出典:YAHOO!FINANCE

下落を続けるモルガンスタンレーの株価