‘2011/12’ カテゴリーのアーカイブ

欧州問題で野村・モルガンに危機? 新興国は株高へ向かう 2011年12月27日号

2011/12/27

ユーロ圏における資金繰りの悪化から野村証券の危機が噂されていたが、同社が 25 日に「否
定」し、噂の火消しに躍起となっている。モルガンスタンレー社もユーロ圏投資で大きな損失を
抱えているのではないかとの憶測が絶えない。

欧州が沈む一方で新興国では既に金融政策に大きな変化が見られ、効果を発揮し始めている。
中国は 12 月 5 日から預金準備率(主に中国銀行、中国建設銀行、中国工商銀行、中国農業銀行
の 4 大銀行を対象)を 0.5 %引き下げて 21 %程度となった。引き下げが発表された 11 月 30 日
以降、4 大銀行の貸し出しは大きく伸び、12 月は最初の 10 日間で 300 億米ドル相当額の貸し出
し増となった。ちなみに 11 月は 28 日までで 1400 億米ドルの貸し出し増だったが、残りの 2 日
間(29 日、30日)で 800 億米ドルの貸し出しが上積みされた。

今年は景気減速や不動産投資の不振により、2010 年の年間における新規貸し出し額の 7 兆 500
0億元を下回る予想だったが、どうやら通年ではこの水準に並ぶ勢いである。

中国はあと 10 回(0.5 %を 10 回で 5 %)、準備率を下げることが出来るだろう(つまり今後
数年で 16 %程度まで準備率を下げる)。10 回金融緩和のアナウンスをすると相当大きな効果が
期待出来る。莫大なキャッシュを保有している投資家は一気に自信を回復させる可能性が高い。

忘れてはならないのはタイ、韓国、インドネシアは、既に金融緩和に踏み切っていることであ
る。インドが金融緩和に参戦してくれば、アジアを中心とした新興国はいよいよ「(経済規模の
大きい中国、インド、インドネシアと)三役揃い踏み」となる。先進国から新興国に工場や製造
拠点を移転する傾向はもっと強まり、雇用は先進国から新興国へ流れる。現地の給与は堅調に上
昇し消費を下支えする。

2012 年は、新興国の労働者にとって「本格雇用増・元年」とも言える年になるだろう。12 年
の新興国の株価は、直近安値から 20 %程度上昇するのではないだろうか。

皆さま、良いお年をお迎え下さい。

1 / 212