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シリア攻撃で商品暴騰?

2013/09/05

アメリカ政府は、国連決議が採択されない場合でもシリアのアサド政権を軍事介入出来るように体裁を整えている。
恐らく軍事介入は既成の計画であって、大儀名分さえ生まれば速やかにシリア攻撃が実現するだろう。5 - 6 月に急落したゴールドの価格は 1 オンス= 1400 ドル台に回復し、原油価格も WTI(12 月物)は 1 バレル= 107 ドル台の年初来高値水準にある。
中東政策に失敗したアメリカは功を焦っているが、軍事介入は中東諸国のアラブ民族の神経を逆なでする。長期的視野に立てば「反米」を助長する原因になり、彼らの国益には決してならないことを未だに学んでいないようだ。
「戦争特需」は今は昔で軍需産業を潤すだけで、戦後には政府の借金だけが残る。では、今回の軍事介入で何が起こるのか?
最も「大きな変化」は金融政策だろう。5 月以降、米 FRB は一貫して「量的緩和の縮小」を宣言してきた。しかし不透明な米景気回復や新興国からの資金の逆流が米景気・世界景気回復の足かせになりつつある。従って量的緩和の縮小も「転換の転換」をしなくてはならない。つまり毎月 850 億ドルの量的緩和の縮小は、戦後に先送りする。縮小の延長は、「量的緩和政策の継続」を意味し、これまでの FRB の見解とは異なる。それがゴールドや原油価格を中心とした商品価格の上昇になって現れているのだ。CRB 指数を見ると 9 月の後半には 260 日移動平均線と 60 日移動平均線が交差するゴールデンクロスが実現しそうだ。商品相場の需給関係はタイトとになり、さらにゴールドや原油価格が上昇するシナリオである。
この軍事介入は、世界景気の動向にはほとんど影響のないものとは思われるが、シリアだけでなく、エジプトやイランの情勢も関係してくると厄介になる。商品相場は、ヘッジファンドの流入もあり今後数カ月は要注意である。